用語大全集:ダイアフラムポンプ

関東水道修理隊

ダイアフラムポンプ

膜ポンプとも呼ばれている。容積移送式ポンプの一種である、ゴム、熱可塑性樹脂またはテフロン製ダイアフラムの往復運動と適当な逆止弁を組み合わせて流体を移送させる仕組み。「ダイアフラム」は隔膜を意味し、主素材としては、ゴム、樹脂、金属などが使用されています。

ダイアフラムには、主に3タイプがあります。

上記の型式のポンプチャンバーの容積が増加する。ダイフラムが上昇時に圧力は減少し流体がチャンバーに流入します。次に、チャンバーの圧力が増加する時、先程流入した流体が強制的に排出されます。最後に、ダイアフラムが再び上昇し流体がチャンバーに流入することで1サイクルとなる。この動作は、内燃機関のシリンダーの動作に類似しています。

ダイフラムポンプの特徴
・高流速が可能なタイプもある。これは、ダイフラムの有効直径と往復運動の長さに比例している。比較的多量の砂や固体を含むヘドロやスラリーを吸収することも可能。
・適した吐き出し圧力は最大 1,200 バール
・自吸能力
・空運転も可能
・最大97%の効率
・低い剪断力
・粘度の高い液体を扱うことも可能
・人工心臓にも応用されている
・小型水槽のフィルターのエアポンプに用いられている
・工業的、化学的、衛生用途の応用が利く
・脈動流によりパルス水撃作用を生じさせる

ダイアフラムポンプの仕組み
ダイアフラムポンプは、ポンプ内部に配置された柔軟な膜(ダイアフラム)を前後に動かすことによってポンプ室の容積を変化させ、吸入と吐出を繰り返す構造の容積式ポンプである。ダイアフラムの動作は、エアーやオイルなどの駆動源によって直接的または間接的に制御され、ダイアフラムが後退する際にはポンプ室内の圧力が低下して逆止弁を通じて液体が吸い込まれ、前進する際にはポンプ室内の圧力が上昇して別の逆止弁を通じて液体が押し出される。これにより、ダイアフラムポンプは液体に直接触れる可動部品が存在せず、摺動部やシール部の摩耗が少なく、液漏れや外部からの汚染リスクを最小限に抑えられるという特徴を有する。さらに、高粘度液やスラリーなどの固形分を含む液体も扱えるため、化学薬品や廃液、食品原料などの多様な用途に対応でき、断続運転や空運転にも耐えうる構造を備えている点も特筆すべき利点である。ダイアフラム自体はフッ素樹脂やEPDMなど耐薬品性や耐熱性に優れた材料で製作されることが多く、使用条件や搬送液に応じて材質が選定される。空気駆動式のダイアフラムポンプでは、交互に動作する二枚のダイアフラムとそれを連結するシャフトをエアバルブで制御し圧縮空気の供給により一方が圧縮されると他方が吸引されるサイクルを繰り返すことで連続的な送液を実現する。ダイアフラムポンプはその非接触的で清潔な構造ゆえに医薬品製造や食品加工、危険物取扱施設など高い衛生性や安全性が求められる分野においても重宝されており加えてメンテナンスが容易で運転コストも比較的低いため現場での信頼性も非常に高いポンプである。