PCB(ポリ塩化ビフェニール)
PCBはPoly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で、ポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり、その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在し、なかでも、コプラナーPCB(コプラナーとは、共平面状構造の意味)と呼ばれるものは毒性が極めて強くダイオキシン類として総称されるものの一つとされています。一方、溶けにくく、沸点が高い、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなど、化学的にも安定な性質を有することから、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されました。PCB毒性について
脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状を引き起こすことが報告されています。
PCBとダイオキシンについて
ダイオキシン類の主な発生源は、ごみ焼却などの燃焼によって発生することが一般に知られていますが、その他製鋼用電気炉、たばこの煙、自動車の排気ガスなど様々な発生源があり、いずれも意図的に製造したものではなく、非意図的に生成されたといえます。 一方、コプラナーPCBが環境中に存在している要因としては、ごみ焼却によって発生することが判明しているほか、トランス、コンデンサ等の紛失・不明による機器内に含有していたPCBの流出が指摘されています。
給排水管とPCBの関係性
給排水管とPCB(ポリ塩化ビフェニル)との関係について説明します。
1. PCBとは
PCBは、化学物質の一種で、1950年代から1970年代にかけて主に電気機器や建材、塗料、潤滑油などに使用されていました。PCBはその高い耐熱性や絶縁性から、変圧器やコンデンサ、電気機器に多く用いられていましたが、その後、PCBが環境や人体に有害であることが判明し、使用が規制されました。PCBは慢性的に蓄積し、環境中で分解されにくいため、廃棄物の処理には厳格な規制が必要です。
2. 給排水管におけるPCBの問題
給排水管は水道施設や排水システムにおいて重要な役割を担っていますが管が建材や配管材に関連する場合、PCBが問題となることがあり具体的には以下のような関係性が考えられます。
●建築物の老朽化とPCB
1960年代から1980年代の建物の配管においてPCBが使用された可能性があり特に古い施設では、パイプに塗料や絶縁材が使われており、その中にPCBが含まれていることがあります。これらの化学物質は、管の劣化や破損により漏れ出し、周囲の水質汚染や土壌汚染の原因となることがあります。
●水道管の汚染
PCBは水に溶けることは少ないですが配管材の劣化によって化学物質が水道水や排水に漏れ出す可能性があり特にPVC管やアスベストを使用した古い管にはPCBが含まれてまる。これが水道水に混入する恐れがあります。
●管の処理と廃棄
古い給排水管の交換や廃棄を行う際にPCBが含まれている場合、適切な処理が求められます。これには、PCBが含まれる資材の安全な取り扱いや適切な廃棄方法を採用する必要があります。誤ってPCBが環境に漏れ出すと、深刻な汚染が発生することがあります。
3. 給排水管に関するPCBの規制
多くの国や地域では、PCBの使用や排出を厳しく規制しています。給排水管に関連するPCB問題を避けるためには、これらの管が適切に処理されPCBが含まれていないことを確認することが重要です。特に、古い施設ではPCBを使用した管材の調査や交換が求められます。
4. 結論
給排水管とPCBの関係は、主に建材や配管における過去の使用に関する問題です。PCBが環境に及ぼす影響を最小限に抑えるためには、古い設備の適切な調査と処理が欠かせません。特にPCBが含まれている可能性のある設備を早期に特定し、適切な方法で廃棄することが環境保護において非常に重要です。
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