用語大全集:初期ダクタイル管

関東水道修理隊

初期ダクタイル管のご解説

ダクタイル鋳鉄製の直管と高級鋳鉄製の異形管が混在した路線の管を「初期ダクタイル管」と言っています。初期ダクタイル管の特徴は、次のとおりです。
・異形管の大半が高級鋳鉄製
・ポリエチレンスリーブが未被覆
・異形管内面が無ライニング
・継手がA型継手
初期ダクタイル管は、漏水の危険性及び赤水発生の原因、継手ボルト腐食などによる耐震性の低下があるため、水道局では、積極的に耐震継手を用いた強度の高いダクタイル鋳鉄管への交換を進めています。

参考までに、
一昔前は、水道管といえば銅管が主流でした。現在では、ダクタイル鉄管や塩ビ管が使用されることが一般的です。理由は、メンテナンス費用の抑制、赤錆が発生しない、耐震性がある、塩素消費量が少ないなど、メリットがあるからです。また、塩素消費量が少ないと言うことは、塩素の注入量を減らすことができるので、塩素臭の低減化にもなります。 また、ダクタイル鉄管とは、強靭な鉄管と言うことを意味しています。今までの銅を使用した水道管よりも高い強度があります。


初期ダクタイル管の耐久年数と安全効果について
初期ダクタイル管は鋳鉄管の一種であり、その耐久年数は適切な設置環境と管理がなされれば一般的に40年以上とされている。耐久性の高さはその材質である球状黒鉛鋳鉄が持つ強度と延性に起因し、通常の鋳鉄管よりも破損しにくく長期間にわたり使用可能であるため、水道管としての信頼性が非常に高い。これにより上下水道の供給において長期の安定運用が可能であり、交換頻度を抑えることでメンテナンスコストの削減にも寄与する。初期ダクタイル管は耐圧性能が優れており、圧力変動や地盤の微妙な変動による影響を受けにくいことから水道管の破裂や漏水事故を減少させる役割を果たしている。この耐久性と強度により地震やその他の自然災害時における配管の安全性を確保し緊急時の水供給の途絶を最小限に抑えることができる。さらに表面は防錆塗装などの処理が施されているため、腐食に強く長期間の使用に耐えうる。また、設置時には接続部分のシール性を高める構造が採用されており、水漏れリスクの軽減にも効果的である。これらの特性は公共水道施設だけでなく工場や大規模施設の給水設備においても高く評価されている。安全面では、管材の破損が起きにくいため二次的な事故や水質汚染のリスクを低減し、住民や利用者に安心を提供する。適切な点検や維持管理と組み合わせることで、耐久年数はさらに延長され、設備の信頼性向上に繋がる。従って初期ダクタイル管は、その優れた耐久性と安全効果によって長期間にわたり水道インフラの基盤を支える重要な資材として今後も多くの現場で採用され続けることが見込まれる。