耐震継手のご解説
地震時の地盤変動に対して、管の継手部に伸縮性や可撓(かとう)性能を持たせることによって地震による変位を吸収する継手です。地盤変動時に挿し口がスライドし、ロックリングと挿し口突部が引掛かることにより離脱防止機能が特徴となっている。代表的な物に、S形、NS形等があります。特長
1.人孔と管路、管路と管路に対応した耐震可とう継手があります。
2.様々な管種に合わせた耐震可とう継手を取り付けられます。
(ヒューム管、塩ビ管、陶管、FRP管、リブ管)
3.レベル2地震動に対応しています。
4.施工状況により耐震可とう継手の選定が可能。
継手は地震動による変位に対応する伸縮可とう継手です。

耐震継手の耐震効果について
耐震継手の耐震効果について述べる。耐震継手は地震発生時の配管の損傷を防ぐために設計された特殊な継手であり、その主な役割は地震の揺れによる配管の変形やずれに柔軟に対応し、配管破損を未然に防止することである。従来の硬質な配管接続部では地震時に配管同士の固着が原因で大きな応力が集中し破断や漏水事故が発生しやすいが、耐震継手はこの問題を解消するためにジョイント部分に可動機構や伸縮機能を持たせている。地震による水平方向や垂直方向の揺れを吸収し配管全体の耐震性能を向上させることが可能となる。具体的には、耐震継手は軸方向の伸縮や曲げ、ねじれを許容する設計であり、地震エネルギーが直接配管に伝わらず、継手部分で分散・緩和されるため配管の破損リスクが大幅に減少する。耐震継手の使用は配管の耐久性を延ばす効果もあり地震後の復旧作業を容易にすることでライフラインの早期回復に寄与する。また、水道管やガス管など生活や産業の基盤となる配管システムにおいて耐震継手の導入は災害時の二次被害防止に重要な役割を果たし、住民の安全確保と公共インフラの維持管理に大きく貢献する。耐震継手は国や自治体の耐震基準や建築基準法に基づいて推奨されており、特に震度が大きい地域や地盤が弱い地域での配管工事には欠かせない装置である。耐震継手はその機構により配管の振動を抑制し騒音や振動による周囲環境への影響も軽減するため、都市部の生活環境向上にも寄与する。メンテナンス面では、耐震継手は交換や点検が比較的容易に行える構造となっており、定期的な管理により長期にわたり高い耐震性能を維持できる。これらの点から耐震継手は災害対策の重要な要素として配管設計に組み込まれており地震発生時の被害軽減に確かな効果を発揮している。総じて耐震継手の耐震効果は、地震の揺れによる配管の損傷や破裂を防止し生活の安全とインフラの安定稼働を支える重要な技術的装置であると言える。