用語大全集

関東水道修理隊

解説

超臨界流体とは,臨界温度と臨界圧力を超えた非凝縮性高密度流体と規定されています。
今までに超臨界流体として、よく利用されている物質は,水と二酸化炭素です。両方ともに毒性や燃焼性がありません。また、自然界に大量に存在していからです。

二酸化炭素は臨界温度が室温に近いので熱変性を起こしやすい天然物の抽出や分離に利用されています。水は臨界温度が高いので加水分解や酸化反応といった反応場としての利用が数多く検討されています。
一般に,物質の溶解度は密度に大きく依存します。このため、密度がほぼ一定である通常の液体溶媒では、温度・圧力を変化させても大幅な物性値の変化は期待できません。
これに対して,超臨界流体は,圧縮率が非常に大きく臨界圧力付近でのわずかな圧力変化に伴って密度が大きく変化します。つまり、超臨界流体は気液相転移がほとんどありませんので温度と圧力を操作変数として、密度を理想気体に近い極めて希薄な状態で液体に相当する高密度な状態まで連続的に変化させることが可能です。諸物性値の大幅な制御が可能となるからです。

超臨界流体の特徴
1:高溶解力と高拡散性を併せ持ち、表面張力がないのも大きい。
2:熱容量や熱伝導度が大きい。高い熱移動速度が可能。
3:低粘性・高拡散性です。液体溶媒より物質移動の面で有利になります。
4:溶媒和の効果により、大きな反応速度が得られます。反応経路の制御も可能。
5:圧力を操作変数として大きな密度変化が得られます。故に、圧力変化のみで大きな溶解度差を得ることが可能。

上記のように特徴を有する超臨界流体では、有機溶媒に代わる環境負荷の小さい新たな分離・反応溶媒として大きく期待されています。


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