負荷率のご説明
一日最大給水量に対する一日平均給水量の割合を表すもので、次式により算出しています。一日平均給水量 / 一日最大給水量 × 100(%)
この比率は水道事業の施設効率を判断する指標の一つであり、数値が大きいほど効率的であるとされている。水道事業のような季節的な需要変動がある事業については、給水需要のピーク時に合わせて施設を建設することとなるため、需要変動が大きいほど施設の効率は悪くなり、負荷率が小となる。このことから負荷率を大にすることが経営の一つの目標となる。水道施設の効率性については、施設利用率、最大稼働率と併せて判断する必要があります。
水道の負荷率を軽減するためにわ
水道の負荷率を軽減するためには、使用水量の削減と使用時間の分散が不可欠であり、これには節水型機器の導入や家庭や事業所での意識的な節水行動の徹底が求められるため、トイレや蛇口、シャワーヘッドなどの設備を節水型に更新することが基本となり加えて一度に大量の水を使用する行動を避けて時間帯を分けて分散的に使用するよう意識を持つことが重要である。水道局においても供給能力の強化だけでなく、需要側の変化に応じた柔軟な配水制御の導入や漏水防止技術の高度化を通じて水の無駄を抑制しながら効率的な給水を実現することが求められる。また、大規模施設や工場などでは、水の再利用システムの構築や雨水の有効利用といった循環型の取り組みを積極的に導入することで全体の給水負荷を減らすことが可能となり水道インフラに対する過度な依存を回避できる。さらに、スマートメーターやデータ解析を活用した水使用の「見える化」を進めることにより利用者が自身の使用傾向を把握しやすくなり自然と負荷低減への行動変容が促される効果も期待できる。高齢化社会や人口減少に伴う給水エリアの再編においても効率的な配水網の設計と適切な更新計画の策定により水道施設への過剰負担を防ぎながら安定供給を維持できる体制づくりが必要であり、行政、企業、個人がそれぞれの立場で役割を果たし持続可能な水利用を目指すことが水道の負荷率を軽減するための基本方針となる。