用語大全集:クロスコネクション

関東水道修理隊

クロスコネクション

水道を給水する「給水管」と山水や井戸水などの「水道以外の管」が直接接続されていることを指す。また、バルブ切替で使用できる状態でもクロスコネクションという。クロスコネクションには、井戸水と上水を切換えて使用するために意図的に設置されたものと上水配管と雑用水に使用することを意図した配管などとの誤接続によって設置されているものがある。前者に対しては、上水道供給自治体が条例を作成しているので是正を推進されています。後者では、同一ビル内で起こりやすいクロスコネクションに対しては以下の防止策が行われています。

・上水配管と雑用水配管の管材を異なる資材にする。
・配管に用途や行き先を表示させている。
・雑用水に着色させている。


禁止されている理由としては、 水道の給水管と水道以外の管が接続されていると、バルブトラブルや故障・操作ミスなどによって山水などが水道本管へ逆流することがあります。仮に逆流した水が汚染されていた場合には、水道の水質汚染を引き起こす原因となって周辺のご家庭で飲用に適さない有害な水を飲んでしまうことになりかねないからです。水道水の安全性を確保するためにも公衆衛生上の観点からクロスコネクションは水道法によって禁止されているのです。また、水道管に大量の水道水が井戸に流れ込み莫大な水道料金が請求されることにもなりかねません。さらに、水道水が汚染されていて被害が発生した場合の補償は、原因側の負担となりますのでご注意ください。クロスコネクションになっている場合には、速やかに指定給水装置工事事業者へ接続変更を依頼して「水道の給水管」と「水道以外の管」を切り分けなければいけませんが接続変更に関する費用は個々の負担となります。

クロスコネクションの安全性について
クロスコネクションとは、飲料水と汚染水が誤って接続される状態を指し水質汚染や健康被害が発生する恐れがあるため厳重な管理が必要である。安全性を確保するためには逆流防止装置の設置が不可欠であり、これにより汚染水が清浄な給水系統に逆流することを防止する。逆流防止装置にはエアギャップ、逆止弁、減圧弁など複数の種類があり、設置場所や用途に応じて適切な装置を選択することが求められる。また、クロスコネクション箇所の定期点検や維持管理も安全性向上のために重要である。給水系統の設計段階からクロスコネクション防止対策を講じることで、トラブル発生リスクを低減できる。さらに、給水設備の使用者に対して安全管理の教育や啓発を行うことにより不適切な接続や改造を防止し衛生的な水の供給を維持できる。法律や規制でもクロスコネクションの防止が義務付けられており自治体や水道事業者は監督指導を強化している。特に工場や病院など特殊な用途ではクロスコネクションの危険性が高いため、専門的な管理体制が求められる。安全性を高めるためには最新の技術を導入し自動監視システムを用いた異常検知も効果的で異常な逆流や汚染の早期発見が可能となり迅速な対応が実現する。総じてクロスコネクションの安全性確保は多層的な対策と管理体制に依存し清潔で安全な水環境の維持に不可欠な要素である。