用語大全集:緩速ろ過法

関東水道修理隊

緩速ろ過法のご解説

貯水池や川から送られてきた水を、緩速ろ過池にため、水を何層もの砂利層に緩慢な速度(3~6m/日)で通過させて、砂層表面と砂層に増殖した微生物群によって、水中の浮遊物質や溶解物質を捕捉し、酸化分解させる方式。原水中の縣濁物質、細菌、アンモニア性窒素、臭気、鉄、マンガン、陰イオン界面活性剤、フェノール類等を浄化する能力がある。緩速ろ過法は消毒以外に特別な薬品は使用しないため水道水の味がよく、比較的簡単な運転制御で浄水機能が得られる等の利点がある。一方原水の処理に広い面積と長時間を要する、原水(水源)のある程度以上の汚染や高濁度に弱く、急激な原水の水質変化等で生物膜が破壊されろ過機能が失われた場合、ろ過機能の回復にかなりの時間が必要となる等の問題があり、さらに定期的にろ過砂を削り取りろ過機能を回復する必要がある。戦前の日本ではほとんどがこの方式だったが、現在は、薬品を用いた急速ろ過法が一般的になり、本法は全国で給水量の5%を占めているだけです。
ろ過層の表面に自然にできる生物膜を通してろ過する方法のことです。4~5m/日程度のゆっくりしたスペードで水を通過させるろ過法です。 緩速ろ過池の原水濁度は10度以下なので、急にろ過層がつまることはありませんが、20~40日日位経過すると、ろ過層表面に汚泥やその他のものが溜まり損失水頭が増加してきまので、そこで詰まった表面を除去する、削り取り作業を行います。数日後、生物膜が生育して再度ろ過機能が回復し、運転を再開します。 削り取り作業を繰り返すうちにろ過層は徐々に減少していきます。そのために、元のろ過層厚に戻す補砂(天地替え)を行います。 新しい砂(浄砂)を下部に敷き、その上部に旧砂を敷き積めます。ろ過池全体でこの作業を行いますが、新砂と旧砂とを入れ替え るため切り返し作業や天地替えと、言われています。

水道設備で緩速ろ過法を使用できる環境について
緩速ろ過法を使用できる環境としては、まず豊富で安定した水源が確保できることが必要であり特に河川水や湖沼水など比較的水質が良好で濁度や有機物濃度が低い水域が適しており、また、緩速ろ過法は広大な土地を必要とするため、十分な敷地が確保できる地域での導入が望ましく、加えて、浄水処理にかかるエネルギー消費が少ないため、電力供給が限られる地域や環境負荷を抑えた水道設備の運用を目指す地域に適しており、さらに、微生物による自然の浄化作用を活用するこの方法は、急速ろ過法に比べて薬品の使用量が少なく薬品調達が困難な地域や薬剤コストを抑えたい自治体にとっても有利であり、ただし、処理能力が低いため急激な人口増加が見込まれる都市部よりも、比較的水需要が安定している地方都市や農村地域での採用が適しており、また、緩速ろ過池の適切な維持管理が可能なことも重要な条件であり定期的な砂の掻き落とし作業を実施できる人員と体制が整っていることが望ましく、加えて、ろ過池の設置場所には、地下水位が高すぎず適度な透水性を持つ土壌があることが望ましく、ろ過池の安定した運用が可能となり、さらに、長期間にわたり運用するためには、地域の気候や降水量などの環境条件も考慮する必要があり、寒冷地では冬季の凍結対策が求められる一方、降水量の少ない地域では水源確保のための追加対策が必要となるため、これらの要素を総合的に判断しながら導入を検討することが不可欠である。


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