用語大全集ロックフィルダムの基本構造

関東水道修理隊

【ら行】インデックス集

水道関連の用語集をインデックスしています。ご参考までとご承知の上、ご閲覧ください。

水道用語:ロックフィルダム

フィルダムの一種で、透水ゾーンにロック材を使用したダムのことを言います。内部にコアとよばれる不透水ゾーンを設置して、順次外側に半透水ゾーン、透水ゾーンを配置しています。堤体の大部分を占める、透水ゾーンにロック材を使用しているため、上流側は、水位急低下時に残留間隙水圧が生じることがなく、下流側は常にドライになっています。アースダム(均一型フィルダム)に比べ、透水ゾーン材料のせん断強度が強いので、法面の勾配を急にすることが可能なのです。

ロックフィルダムの構造
ロックフィルダムは、自然の岩石や土砂を使用して建設されるダムで、重力式ダムやアーチ式ダムと並ぶ主要なダム構造の一つです。その設計は、地形や地質条件に応じて柔軟性を持つ点が特徴で、以下のような基本的な構成要素から成り立っています。
1. 堤体
堤体はロックフィルダムの中心的な部分で、ダムの高さや安定性を支えます。主に以下の層で構成されます:
フィル材
ダムを構成する主材料で、岩石、砕石、土砂が使用されます。これらは水圧に耐える強度と安定性を確保します。
コア材
堤体の中心部には不透水性のコアゾーンが設けられ、水の漏れを防ぎます。粘土やシルトなどの材料が用いられることが一般的です。
フィルターゾーン
コア材の外側に設けられる層で、水の浸透を制御しながら土砂の流出を防ぎます。
●被覆材
ダムの表面には岩石などの大型材料が配置され、浸食や気象条件から堤体を保護します。
2. 遮水壁
一部のロックフィルダムでは、堤体の中央または基礎部に遮水壁(インピービアスウォール)が設けられます。これにより水の漏れを防ぎ、ダム全体の機能性が向上します。
3. 排水システム
ダム内部には水圧を軽減し、構造を安定させるための排水層や排水パイプが配置されます。これにより、内部の水圧を適切に管理します。
4. 基礎部分
ロックフィルダムの基礎は、地盤の強度を最大限に活用するための重要な部分です。基礎は通常、地盤改良やグラウト注入により強化され、堤体と一体化します。
5. 付帯施設
ロックフィルダムには、水の流入・流出を制御するための付帯施設が備わります。以下がその代表例です:
放流設備
洪水時に安全に水を放流するためのゲートやスピルウェイ(洪水吐き)。
取水設備
貯水池の水を利用するための取水塔や導水管。
6. まとめ
ロックフィルダムは自然素材を活用した効率的かつ堅牢な構造で、特に地震が多い地域や軟弱な地盤でも信頼性の高いダムとして広く採用されています。その構造は細部まで考慮された多層設計に基づき、安定性や防水性を確保しています。ただし、設計・施工・管理の各段階で高度な技術が求められるため、専門知識が必要です。