水道配管と病原生物の危険性

関東水道修理隊

【は行】インデックス集

水道関連の用語集をインデックスしています。ご参考までとご承知の上、ご閲覧ください。

水道用語:病原生物

病原生物 = 病原性微生物
宿主に寄生することによって、その個体に何らかの異常(疾病)を起こさせる生物のこと指します。病原体とも言います。顕微鏡で確認しないとわからないくらいの大きさのものは病原微生物とも称されます。病原生物の感染によって起こる疾病を感染症といます。生物の種類によって、病原ウイルス、病原(細)菌、寄生虫(原虫類、蠕虫類)などに分類されています。病気を発現させる因子を病原生物が保有していても、侵入した生物量、侵入門戸、寄生部位などによっては、必ずしも発症するとは限りません。また逆に一般には、病原性がないと考えられている生物でも侵入部位や寄生部位及び侵入した生物量などによっては、症状をもたらすことも確認されています。このため、病原生物と非病原生物の区別は、必ずしも絶対的なものではないことになります。

水道配管に含まれる病原生物
水道配管内に含まれる病原生物は、水の品質や配管の状態に大きな影響を与える重要な課題です。特に老朽化した配管や適切なメンテナンスが行われていない場合、病原生物が繁殖する可能性が高まります。以下に、水道配管で問題となる主な病原生物とその特徴について説明します。
1. 主な病原生物
レジオネラ菌 (Legionella bacteria)
特徴: レジオネラ菌は、水中で繁殖しやすい病原菌で、特に配管内の停滞水や錆の溜まった箇所に存在します。温水環境(25~42°C)が繁殖に適しており、シャワーや蛇口から飛散したエアロゾルを吸い込むことでレジオネラ症を引き起こします。
健康への影響: 肺炎型レジオネラ症やポンティアック熱など。
大腸菌 (Escherichia coli)
特徴: 大腸菌は、糞便汚染により配管内に侵入することがあります。特に下水の逆流や浸水が原因で配管に混入する場合があります。
健康への影響: 腹痛、下痢、吐き気などの消化器症状を引き起こします。病原性の高いO157株は特に危険です。
クリプトスポリジウム (Cryptosporidium)
特徴: クリプトスポリジウムは耐塩素性が高い寄生虫で水道水の一般的な消毒方法では除去が難しい場合があります。濾過不良の水源や不十分な浄水処理により配管内に侵入します。
健康への影響: 水様性下痢、腹痛、発熱など。
赤痢菌 (Shigella)
特徴: 人からの糞便汚染や不衛生な配管環境が原因で侵入します。水を介した感染力が強く集団感染のリスクがあります。
健康への影響: 激しい腹痛や血便を伴う赤痢症を引き起こします。
ノロウイルス (Norovirus)
特徴: 水道水がノロウイルスに汚染されることは稀ですが配管修理中の汚染や逆流が原因となる場合があります。非常に感染力が強く少量のウイルスで発症します。
2. 健康への影響: 激しい嘔吐、下痢、発熱など。
●病原生物の侵入原因
老朽化した配管: 配管の腐食や亀裂により外部からの汚染物質が混入します。
・逆流現象: 配管内の水圧低下が原因で下水や汚染水が逆流することがあります。
・停滞水: 長期間使用されていない配管では水が停滞し病原生物が繁殖しやすい環境が生まれます。
・不適切な配管設計: 不適切な設計により汚水と飲料水が接触するリスクがあります。
3. 病原生物対策
定期的な配管清掃
配管内を定期的に清掃しバイオフィルム(細菌や微生物が形成する膜)の除去を行います。
老朽配管の交換
腐食や劣化が進んだ配管を耐腐食性の高い材質に交換することで病原生物の侵入リスクを低減します。
水質検査の実施
配管内の水質を定期的に検査し汚染が確認された場合には直ちに対策を講じます。
適切な消毒
配管内の水を塩素やオゾンで消毒し病原生物の繁殖を抑制します。
逆流防止装置の設置
配管内への汚染水の逆流を防ぐために逆流防止弁を設置します。
4. まとめ
水道配管に含まれる病原生物は、人々の健康に深刻な影響を与える可能性があり適切な維持管理や定期的な点検を行うことで安全で清潔な水の供給を確保することが重要で特にレジオネラ菌やクリプトスポリジウムなどの対策には、高度な浄水技術や早期の検出が求められます。